アメリカの大都市特化型 新しいライドシェアサービス Via(ヴィア)

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今年の6月にニューヨークを訪問した時、アメリカの友人が、Via(ヴィア)という名前のライドシェアサービスを呼ぶと言い出した。

やってきたのは、8人乗りの黒いバン。目的地へ向かう道中、どんどん乗客が乗り込んでくる。なるほど大型車を使った乗り合いサービスか、と思っていたら、目的地周辺で降ろされてしまった。どうやら、他の乗り合いサービスとは少し違うようだ。

 

大都市に特化した新しい格安ライドシェアサービス

Via(ヴィア)は、ニューヨークのマンハッタン内であれば、朝6時〜夜8時まで一律5ドルで利用できる格安ライドシェアサービスだ。

格安の秘訣は二つ。大型車を使ってより多くの人を運ぶことができることと、最寄りの交差点でピックアップとドロップオフを行うことによって無駄な走行を削減していることだ。この経路の最適化によって、大人数の乗り合いにも関わらず、格安でタクシーに限りなく近い体験を実現をしている。

最近では時間や場所などによっては、UberLyftといったライドシェアサービスの利用では割増料金が発生することも少なくないため、固定5ドルという価格設定には圧倒的な魅力がある。また、ニューヨークでは、固定の時間やエリア外であっても他社より安い料金を提示しており、ブルックリンやニューヨーク近郊の3空港からも利用が可能になっている。

 

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イスラエル人起業家によるニューヨーク発のスタートアップ

Via(ヴィア)は、イスラエル人起業家 Daniel Ramot と Oren Shoval によって2012年に設立されたニューヨーク発のスタートアップだ。

彼らが育ったイスラエルで、一般的だったSherut taxiと呼ばれる、バンを使ったシェアタクシーをニューヨークに持ち込こもうと考えたのが、このサービスが生まれたきっかけだそうだ。

最初はニューヨークのアッパーイーストサイドに限定してテスト運行を行い、やがてエリアをマンハッタンに拡大。現在は、さらにニューヨークのエリアも拡大し、シカゴとワシントンDCでもサービスを展開している。

これまで、137.06Mドルを調達している。

 

変化するライドシェアマーケット

初めてニューヨークに行った2013年。当時はまだライドシェアと言えばUber一択で、いわゆるタクシーの代替として大きな話題を呼んでおり、イエローキャブを利用する人の方がまだ多かった。

その後、Lyft の大規模な広告のキャンペーンにより、地下鉄や街角のあちこちで広告が展開され、若者を中心に一気に普及が進んだ。また、元々ハイヤーサービスを行なっていた Gett がマンハッタン内を10ドルで利用できるサービスをリリースし競争が激化。

続いてUberLyftでの乗り合いサービスが始まり、価格的なメリットの高いこのサービスはあっという間に浸透。そんな中で、特に価格面で強みを持つViaが急成長したようだ。3〜4年の間に起きた変化である。

他にも通勤に特化したバスのライドシェア Chariot などがニューヨークにはあり、自転車からバスまで多様なライドシェアが存在する。

 

Uberが登場してから、ライドシェア市場は急速に拡大した。今後は、移動する乗り物そのものを変えていく業界と結びついて、新しい移動手段が生まれることが期待される。例えば、Uberの自動運転版はピッツバーグで数年に渡って既に運用されている。

今後もこのマーケットの変化に注目していきたい。

 

 

ridewithvia.com

*1:Viaのトップページ

*2:Viaのサービス展開エリア